クラウドと情報リテラシー 思考 (wikipediaより)
思考
思考*(しこう、英:Thinking)は、
思考の意味
思考と情報
思考とは、心に色々な事柄を思い浮かべる(心像:mental image)行動を通じ て、それらの関係を構築する作業である。この心像には、五感で受け取った像 (知覚心像)と、それらを脳内で再構成した像(記憶心像)があり、思考では この2種類の心像を複数照会し合いながら同定し、判断に至る作業を行う。
思考は人間が直面する問題を解決するために問題と状況を「理解」し「解」を 導き出す心の働きである点から、対象について多角的なアプローチが行われつ つ検討が繰り返されるため、漸進的でありかつ累積的に進むところを特徴とす る。
また、思考は心の働きではあるが閉じている訳ではなく、外部から得る情 報を取り込みながら行われる。この情報とは、短期記憶や思考する際に五感か ら得られた外的情報でなければならない事は無く、過去に得た知識を用いた経 験的な長期記憶や連想などだけでもよい。
思考の過程
思考とは、複雑な内的過程を経て結論へ導かれる考えである。
次の例では、思考過程を5つの過程で説明する。
思考の種類
以下ではいくつかの例を示す。
論理的思考
定義は様々である。これについて井上尚美は、3つの定義を 提唱した。
- 狭義では推論が形式論理学の規則に従っている事を挙げ、
- 次に論証 の形式である前提‐結論や主張‐理由という骨格がある事、
- 広義には直感やイメージからの思考ではなく概念的思考である事として いる
この論理的思考は、
- 直感的発想にある正確性や明示性に欠ける点を補い、
- 妥当なものかどうかを確認・察知する有効な手段であり、
- 前提を漏れなく明示しつつ真偽を検証し、
- さらに推論のプロセスを明瞭にして検証可能な状態にすることができる
しかし、論理的思考で得られた結論が必ず正しいとは言い切れず、また絶対 に結論を得られるものではない点にも留意する必要がある
批判的思考
高等教育において重要な目標とされる
定義は明瞭ではなく、研究者の間でも把握概念に違いが見られる。
ひとつの有力な説明では「信じるもの、取るべき行動の判断を下に当たっ て行う反省的思考」と言い、具体的な説明では「根拠に基づく評価と判断を行 う能力と意思」と言う。
二分法的思考
集団思考
心理学者のアーヴィング・ジャニスが提唱した「集団思考」(Groupthink、 集団的浅慮)は、集団で思考して得た結論が、時に個人の思考で導いた結論よ りも不合理であったり間違っていたりすることを指す。
このようなことが起こる要因は、集団に結束力があること(cohesive) と、 集団が一致を求める傾向にあること (concurrence-seeking tendency) が ある。これを社会心理学的実験で検証したR.S.バロンは、各人が個別に否 定的な情報を持っているような場合に、集団の一致性を志向する傾向が高 まり、異論が封殺されるという結果を得た。逆に、コンピュータを介して 匿名のまま議論をする場合には集団思考の傾向は現れにくくなるという結果も あった。